メディアのあり方について

マイケル・ジャクソン3

よく書けてるとおもう記事があり添付します。
スポニチの新聞の美輪明宏のコラムより(スポーツニッポン2009.8.4)
「マイケルさんの才能に今こそ敬意を」

急死したマイケル・ジャクソンさんの追悼式が終了しました。式には約1万7500人のファンが参列しましたが、入場券を入手するため世界中から約160万人の応募があったといいますから、その人気のすごさををあらためて感じます。
亡くなる前、マスコミの報道は、マイケルさんの奇行ぶりに関してばかりでした。整形手術や少年に対する性的虐待など、まるで酷い怪物のようなイメージが作り上げられました。
亡くなってからは、少しばかりその業績を称える報道に切り替わりはしました。マイケルさんがどれだけ売れたのかということについて多くの数字が並べられました。しかし、なぜ彼の作品が天文学的数字で売れたのか、なぜ多くの人々が彼を愛したのか、その理由に関しては分析もされずほとんど語られないままでした。
私は以前から疑問に思っていました。マイケルさんがなぜ多くの人々の支持を得たのかということについて誰も論評しないからです。
私はマイケルさんのファンではなく、パフォーマンスもビデオでしか見たことがありません。しかしその才能に対してはずっと敬意を抱いていました。
何よりすごいのは、彼のダンスです。エネルギッシュで、無駄のない性格無比な動きで、美しい。一瞬一瞬の形が完全な絵になっています。
かつてハリウッドには名ダンサーのフレッド・アステアさんがいました。ダンスにはやはり無駄な動きが一切なく「こんなことは何でもない」という表情で軽々と踊っていました。
しかし、アステアさんは体の線を保つため常にダイエットし、靴の中は練習のやり過ぎで血みどろだったといいます。「フレッド・アステアほどのダンサーは後にも先にもいない」と言われました。
そんなアステアさんが脱帽したのがマイケルさんのダンスの技術でした。今は「マイケル・ジャクソンほどのダンサーは後にも先にもいない」と言えるでしょう。
もう一つは、彼が作る曲の歌詞です。単純な恋愛の歌ではなく、人種差別に対する怒りなど多くの深いメッセージがちりばめられていました。大ヒットした「We Are The World」にも、その良さが表れています。多くの人たちは彼のメッセージに納得し、共感したのだと思います。
彼のDVDやCD、その他の作品が多くの人に支持され、天文学的数字で売れたのは、整形や少児愛や人工授精のせいではなかったのです。
ですから、良識あるメディアが、芸能に携わる人間を記事にする場合の心得は、まずその人の技術、表現力、作品の良しあしであって、作品や業績などとは一切関係のない私的スキャンダルは記事にする必要も値打ちもないということなのです。
悪意ばかりのメディアと、人権運動ほかのメッセージを支持して売り上げに協力したファンとの間の距離は、それこそ天文学的数字ではないでしょうか。<<
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